クラベール -グランデ販売代理店-

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    • そうだ京都に行こう 高瀬舟

      投稿日:2025年07月14日 更新日:2025年07月09日

      若かりし頃の僕は毎日小説を読み漁る日々を送っていましたが、もうすっかり内容を忘れてしまった小説もあれば、今でもたまに電車の中で思い出す小説もあったり、それらは僕という人間の人格を形成する上で多少なりとも影響しているのかと思いますが、そんな大人になった日々の生活の中で時折思い出す1冊の小説がある。

      高瀬舟

      100年以上前に森鴎外が投げかけた安楽死をテーマにした小説である。いつか、その舞台となった高瀬川を訪れたいと思っていた。

      できる事ならたった一人の子供である娘と一緒にこの場所を訪れたいと思っていましたが、多くの人にとって簡単であろう夢を実現させるには僕らにとってはなかなか難しく、それは僕と娘が普段は6000マイル離れて生活をしているからである。

      約2年ほど前に6000マイル離れて生活をする事が決まった時に、二人で上高地へと出かけたのが最後の親子での旅行だと思っていましたが、神様が同情でもしたのだろうか。高瀬舟の舞台となった高瀬川を、今二人セブンイレブンのアイスコーヒーを飲みながら眺めている。

      なんとかこの2人旅を決行するために昨晩は360マイル車を走らせてきた。6000マイルと比べればなんだかとても短い距離のような気がしますが、距離にして600キロ。一人娘をいくつかの仕事に付き合わせて、なんとか時間を作った3日間なのです。

      僕と娘

      僕と娘の上高地


      この高瀬川は、以前のクラベールブログ「三成と行くエクシブ琵琶湖の旅」最終話で紹介させていただいた方向寺大仏殿再建のために資材運搬のために整備されたという事ですが、川底の水深は数十センチと浅く、物流には船の底が平になっている高瀬舟と呼ばれる小舟が用いられたという事である。

      佐吉と行くエクシブ琵琶湖の旅最終話はこちら

      森鴎外によって約100年前に描かれた高瀬舟の情景は、インバウンドに沸く京都の中でも誰にも関心を持たれない観光地のせいなのか小説で描かれているようにとてもひっそりとしていたのです。